#ほっとひと安堵
- toshiki tobo
- 2021年6月18日
- 読了時間: 2分
毎日書道展の結果が届いた。
今年も何とか入選することができた。
本当に良かった。
各賞の選考会はこれからとのことだが
きっとそちらは縁がなさそうだから
入選できたことに心から喜びたいと思う。
先月頭に締切りを迎えた
年に一度の最も大きな公募展。
年明けから準備をはじめ、
悩み、葛藤しながら仕上げた作品。
最後の作品選考会では、
自分がうまく書けたと思ったものと
選ばれたものとが違ったので
少しだけモヤっとしながらも提出。
今年は入選もできないだろうと
期待はしていなかったけど、
こうして通知をいただけたことは本当に嬉しい。
桃農家と二足の草鞋を履きながら
熱心に指導してくださった先生に
心から感謝をしたい。
今年、先生が県書道会の理事に昇格した。
すごく嬉しいことだけども、
下手な作品をだすわけにはいかないもんだから
僕も自然と肩に力が入る。
先生の先生(以下、師匠)は今年80代なかばを迎える。
コロナに大変敏感になってらっしゃって
教室を閉めていたのだけど、
ついに完全に閉める日がやってくると耳にした。
先生が「ついに私も師匠を失う日がやったきた」と
口にしたのを聞いてなんだか寂しい気持ちになった。
ここ数年で先生の作品が変わったのは
その影響があったようで、
師匠の技術やノウハウを引き継ごうと
大変勤しんでいたようだ。
世代交代がやってきたのだ。
そして、僕に対しても今まで以上に
熱心に赤字を入れてくださるようになった。
今までならば何も言われなかった線一本に対し
「もうひと工夫」との赤字が増えた。
小さなころは〇がもらえるのが嬉しくて
無我夢中で筆を握っていたけれど、
いつからか赤字いっぱいの添削に
がっくりすることが増えた。
でもこれは、まだまだ書ける、成長できると
先生が期待を込めてやってくださってること。
きっとそうなんだと思う。
書道を初めて20年が経とうとしている。
ひとりの先生に20年間もずっと見てもらっている。
この一文になんだか目頭が熱くなってきた。
僕は先生の字がとても好きだ。
華麗で、几帳面で、丁寧で、真面目で、
柔らかくて、たくましい。
それでいて流れるような運筆にうっとりする。
師匠の文字とはまた違った文字。先生の文字。
僕ももっとうまく書けるようになりたい。
受け継がれてきた「ほんもの」を引き継ぎ、
どうにかして後世に残したい。
今日も僕は筆を握る。
今日も遊びに来てくれてありがとう。
毎日書道展は来月半ばに
上野の東京都美術館で開催されます。
入賞すれば国立新美術館。
たくさんの作品を是非見ていただきたいです。
それでは、また明日。
お粗末様でございました。

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