#クリーニング志村と体育着
- toshiki tobo
- 2021年10月13日
- 読了時間: 2分
昨日東京へ戻って来た。
実家から離れることになんだか
名残惜しさみたいなものを感じた。
あんなにグチグチ言っていた父も
グダグダ横になっていた母も
僕が帰るころには決まって
少し寂しそうな目をするんだ。
出発時間を何度も確認してきたり
忘れ物を確認したり、
生活の足しにと、レトルト食品や
缶詰などを棚からごそごそ取り出すんだ。
その1つひとつになんだか切ない気持ちになってしまったね。
僕は家族が大好きなんだ。
実家では高校の体育着を着ている。
体操着と一般的にはいうようだけど、体育着。
そう「たいくぎ」なんだ。
たいくぎから洋服に着替えることが、
僕が日常に戻るためのスイッチとなる。
たいくぎを着た僕は文字通り子供で
大人になれないままなんだ。
家事はお手伝い程度しかしないし、
今の座布団の上で猫のようにグダグダしている。
用もないのに階段を上ったり下がったり。、
座敷でぼ~としたり、
お父さんの部屋が相変わらずきっちりしていることを確認したり、
裏腹にお母さんは物に執着が強いことに呆れたり、
家の中をぐるぐるしている。
たいくぎを着た僕はそれを何とか変えようとか
どうかしようとかは思わず
ただただ見て回るだけ。
でも、もう着替えてしまったし、
東京へ戻ってきてしまった。
久しぶりにバスで東京へ戻ってきたのだけど、
ふと目を外にやると、そこにはね
「クリーニング志村」があってね。
これは山梨県民のアイディンティティなんだ。
洗濯の自由「早い!安い!きれい!」でおなじみの
クリーニング志村。
最後に後ろ髪ひかれてしまった。
誰にとってもきっと生まれ故郷は特別なんだと思う。
僕の故郷は、ふんわりあったかくて、
輪郭のないオレンジ色に包まれてる。
穏やかで、和やかで、時の流れはゆっくりで。
優しすぎるくらいなんだ。
クリーニング志村でそんな故郷が想起される。
みんな元気でいてね。
今日も遊びに来てくれてありがとう。
雨がふって気温が下がると一気に秋が押し寄せてくる。
夏を恋しく思う。あんなに暑かった夏をね。
季節は確かに秋なんだ。
さ、しっかり目を覚まそう。
それでは、また明日。
お粗末様でございました。




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